福島支援の報告 吉田三千代

Carp streamer for Children’s Day by the sea in Minami-souma City in Fukushima
Carp streamer for Children’s Day by the sea in Minami-souma City in Fukushima

9/6から福島に行きましたので、現地の状況報告と、現地支援の今後について提案します。 

皆さんからも、こういうやり方で連携したらというユニークなアイディアなども(もちろん

正攻法も)教えてください。よろしくお願いします。 現地支援チーム 吉田みちよ(続きを読む

「現地支援について」 

福島県郡山市に約10日間滞在し、ビデオ撮影助手とインタビューを主に行った。ボランティアも少しした。

20名以上の方たちの話などから見えてきたことを報告する。


1)福島の状況

 ・慣れや暑さ、安全情報過多、親の疲れなどもあり、子どものマスクや長そでは少ない。

  スーパーに並ぶ野菜などは福島産がほとんど。他は値段が高く選択幅がない。

 ・北海道で夏休みを過ごした4名の父母と会った。意識の高い人が多く、

  地域では孤立していたが、仲間ができ、つながりが生まれた。

  子どもたちが「普通に」楽しく芝生を転げる、水に触れるなどができて、

  リセットできた気分。Uさん一家は、滞在中に父がハローワークに行って

  仕事を得ることができ、10月から桜台の一員となる予定。

 ・意識の高い人と、安全情報を信じようとする人との間の差がさらに大きくなって

  いる。子どもは、学校での過ごし方(給食か弁当、体育を外でやるか)や親の

意見の違いで不和となる、といったことに巻き込まれている。

特に思春期の女子の不安が高い。(将来子どもが産めるかーこれに答える親もつらい)

 ・「覚悟をきめて」避難する人と、「覚悟をきめて」残る -どちらも

  厳しい選択。残っている人のうち約半数は、「本当は避難がよいと思って

  いる」(新聞調査)が、仕事、身内の事情、県民性もあり、決断できないが、

  最終的にはお金の問題は大きい。(ローン、今後の生活保障や教育への不安)


2)今後の福島支援について

キーワード 「えんむすびでつながる」

 ・避難した人が、通信の発行(紙、メルマガ)などで、情報を福島に知らせる。  

 ・福島の様子を知る

   現地新聞の共同購買

      - 地域FMのインターネットを使った視聴

   ビデオレター(福島から、札幌から)

 ・現地からの人に札幌生活情報を伝えて、持ちかえってもらう 

 ・野菜など安全な食べ物を届けるしくみを作る(地元紙では北海道の野菜パックが

  チョー高いー広告料も入る~冬場は加工品が多くなるが、安心で安全な食べ物を

  届けられるように、農家や団体とタイアップできないか)

 ・福島県での避難体験報告会

 ・「いったりきたり」できること

   札幌から、フェリーや高速バスを使えば、往復大人2万円+くらい。

   お正月や夏休みなどに定期的に「さとがえり」や「親などの札幌訪問」を

   気楽にできるプロジェクトや体制の整備

 ・現地でのハローワークや企業の出張説明会の開催


3)個人的印象から

 ・団体のリーダーたちにかなり疲れが見え、期限を切って福島を出る人も

  いる。逆に50代後半以降の人(特に女性かな?)は、腹をくくっている。

 ・6か月目の9/11には、反原発デモはあまりなく、福島市でも組合系の

  動員デモのみだった。目の前の生活で精一杯。「何も変わらない」ことへの

  あきらめ感。

 ・人々の「疲れ」が印象的(考えている人ほど悩み、ストレスが多い)

 ・男は職場で・・という意識がまだ高く、「子どもたちのことは任せる」と言われる

  お母さんが、非常に厳しい選択を強いられているように思う。